「リトミックを続けてきたけれど、この先どうすればいいの?」
「ピアノって、いつから始めるのがいいの?」
そんなふうに思うタイミングが、いつか必ずやってきます。
この記事では、リトミックで育った音楽の芽を、子どものペースに合わせてピアノへつなげていくためのヒントをお届けします。
リトミックが育む音楽の土台
リトミックは、ただ音に合わせて動くだけの「音楽あそび」ではありません。
音を感じ、動きで表現し、心を動かす——その一つひとつが、これからの音楽体験の“根っこ”になります。
🌱 リトミックで育つ4つの力
- リズム感覚:身体でリズムを感じることで、自然とテンポ感が育ちます
- 音の高低認識:動きで音程を表現することで、音の階段を体で理解します
- 表現力:音に反応して自由に動く体験が、「自分の音」を持つ力へ
- 集中力と協調性:みんなで合わせる体験から、聴く力・待つ力・合わせる力が育ちます
ピアノへの移行タイミングは「今がその時」と感じたとき
ピアノを始めるのに「決まった時期」はありません。
ただ、こんな様子が見えてきたら、そろそろ…というサインかもしれません。
🌼 移行の目安(年齢や発達)
- 4歳〜6歳ごろが多いですが、子どもによってさまざま
- 10分くらい座っていられる
- 指示を聞いて行動にうつせる
- 右左の区別がつく・数字1〜5がわかる
- 鍵盤に自然と興味を持ち始めている
🎵 なにより大切なのは、「ピアノ、やってみたい!」という子ども自身の気持ちです。
無理なくピアノに近づくためのステップ
🪴 ステップ1:楽器と“仲良くなる”
- おうちのキーボードで自由に音を出してみる
- 歌いながら鍵盤を触る
- 「高い音はどっち?」「この音、知ってる?」と声をかけてみる
※「ちゃんと弾くこと」を求めすぎず、「音であそぶ」感覚を大切に。
🪴 ステップ2:遊びながら音の仕組みにふれる
- ドレミの高さを体で感じてから鍵盤で確認
- 線と間での音の違いを絵と音でリンク
- 「音を聴いてわかる」が「見てわかる」「触ってわかる」に広がっていきます
🪴 ステップ3:指を“うごかす”たのしさを育てる
- 指番号(1〜5)を遊びながら覚える
- 手あそび・粘土・お絵描きなど、指先を使う活動を意識的に
- 「指のたいそう」でピアノの準備が自然と整っていきます
🪴 ステップ4:知っている曲を“片手で”やってみる
- まずは片手だけ、1音だけでもOK
- リトミックで使った歌など、なじみのある曲から
- 「できた!」を積み重ねていくことが、もっと弾きたい気持ちにつながります
続けるために大切なこと
🍃 おうちの環境づくり
- ピアノやキーボードを子どもが自分で触れる場所に
- 練習時間はあえて決めすぎない
- 一緒に音を楽しむ姿勢が、なによりの応援になります
🍃 教室との出会い方
- リトミック経験を活かせる導入があるかどうか
- 子どもの反応を一緒に見守ってくれる先生か
- 体験レッスンで「この先生、好きかも」があれば◎
よくあるお悩みに寄り添って
「練習を嫌がります…」
→ それはきっと、音楽より「義務」を感じているサイン。
「弾く」よりも「一緒に音であそぶ」くらいがちょうどいいこともあります。
「なかなか上達しなくて…」
→ 上達の速さより、“音楽との関係性”が大切です。
比べず、焦らず、「前よりちょっと楽しめてるかも」を大切に。
まとめ|子どものペースで音楽の旅を
リトミックで育った「感じる力」は、ピアノの“奏でる力”にそっとつながっています。
子どもが音を好きでいられるように。
音楽が、親子の会話や日々のよろこびの一部になるように。
とらねこ音楽教室では、そんな「自然なステップアップ」を大切にしています。
焦らず、比べず、子どもと一緒に、音楽の旅をたのしんでいけたらうれしいです。